生きるためのレシピなんてない
高校三年生の時に大学受験を失敗し、3月を迎え卒業式を終えても僕はなんの進路も決まっていなかった。
また、僕にはなんのやりたい事もなかった。だから大学に落ちたのは当然と言えば当然の結果だった。
とりあえず受験はしたが、僕には教科書を開くと数十秒で眠くなるという奇病を患っていたため、ほとんど勉強はできなかった。
何も進路の決まっていない人間の風当たりはかなり強かった。
「どうするの?」「何がしたいの?」という問いに僕は何も答えられなかった。
あまり興味がなかった、どうして他人が僕の進路に興味を持つのかが疑問だった。
でも息が詰まるような毎日だった。
進路指導の教師が定員割れで誰でも入れるような大学を見つけてきて僕に薦めた。
「いい加減にさっさと決めてくれ」といわんばかりの言い方で「もうここでいいね?」と僕に言った。
いい加減にしてほしいのは僕も同じだった。いい加減に人の事に干渉するのはやめて欲しかった。
でもそれは彼の仕事だったし、僕が文句を言える立場にない事くらいは理解していた。
僕がそのあてがわれたような大学への入学を決めかけた時に担任だった高瀬先生が言った
「あんた本当はやりたい事あるんじゃないの?」
高校の教師はほとんど嫌いだった、劣等生だった僕は事あるごとに馬鹿にされ続けた。
その中でも高瀬先生だけはまともに、平等に接してくれた。
底抜けに明るい性格でもう年齢は50前後のはずなのに毎日きらびやかな服装で教室に登場し、かん高い声で古典を教えていた。
そしてマチコちゃんと呼ばれて誰からも慕われていた。
僕はそれから毎日のように名古屋の街を歩き続けた。
なんでもいいからやりたい事を見つけたかった、かなり必死だった。
そこで音楽専門学校を見つけた。
その足で校舎に入り、パンフレットをもらって家に帰った。
僕がその学校に入学を決めた時、誰よりも喜んでくれたのがマチコちゃんだった。
っていう一連の流れがあった1999年の3月にずっと聴いていたのがミスチルの「終わりなき旅」で、僕はその曲に大きく救われていた。
この前西部ドームのミスチルのライブに行きました、終わりなき旅が流れた時に、この時の気持ちを思い出して胸が詰まりました。
また、僕にはなんのやりたい事もなかった。だから大学に落ちたのは当然と言えば当然の結果だった。
とりあえず受験はしたが、僕には教科書を開くと数十秒で眠くなるという奇病を患っていたため、ほとんど勉強はできなかった。
何も進路の決まっていない人間の風当たりはかなり強かった。
「どうするの?」「何がしたいの?」という問いに僕は何も答えられなかった。
あまり興味がなかった、どうして他人が僕の進路に興味を持つのかが疑問だった。
でも息が詰まるような毎日だった。
進路指導の教師が定員割れで誰でも入れるような大学を見つけてきて僕に薦めた。
「いい加減にさっさと決めてくれ」といわんばかりの言い方で「もうここでいいね?」と僕に言った。
いい加減にしてほしいのは僕も同じだった。いい加減に人の事に干渉するのはやめて欲しかった。
でもそれは彼の仕事だったし、僕が文句を言える立場にない事くらいは理解していた。
僕がそのあてがわれたような大学への入学を決めかけた時に担任だった高瀬先生が言った
「あんた本当はやりたい事あるんじゃないの?」
高校の教師はほとんど嫌いだった、劣等生だった僕は事あるごとに馬鹿にされ続けた。
その中でも高瀬先生だけはまともに、平等に接してくれた。
底抜けに明るい性格でもう年齢は50前後のはずなのに毎日きらびやかな服装で教室に登場し、かん高い声で古典を教えていた。
そしてマチコちゃんと呼ばれて誰からも慕われていた。
僕はそれから毎日のように名古屋の街を歩き続けた。
なんでもいいからやりたい事を見つけたかった、かなり必死だった。
そこで音楽専門学校を見つけた。
その足で校舎に入り、パンフレットをもらって家に帰った。
僕がその学校に入学を決めた時、誰よりも喜んでくれたのがマチコちゃんだった。
っていう一連の流れがあった1999年の3月にずっと聴いていたのがミスチルの「終わりなき旅」で、僕はその曲に大きく救われていた。
この前西部ドームのミスチルのライブに行きました、終わりなき旅が流れた時に、この時の気持ちを思い出して胸が詰まりました。
デカダン

太宰先生は好きだったけど、名作と言われる「斜陽」はまだ読んでいなかったので今頃になって読んでみました。
ストーリーは、貴族として育った3人家族、母と姉と弟が戦後、財産を失い徐々に失墜していく、その中で何を想い、どう在りつづけるか。そんなストーリー。
作中、日々衰えていく母の姿に弟の直治が泣きながら言う
「ちくしょう、僕たちには何にもいいこと無いじゃないか」
とても愚かな、短絡的な台詞だと思った。でも僕はこの台詞が1番好きだった。
たまらなかった、直治は麻薬中毒で、どうしようもない男なだけに。
ネタバレになるけどまあいいか。弟は死を選び、姉は生きることを選ぶ。
どちらも美しかった、弟には繊細すぎるほどの優しさがあって、姉には凄まじいほどの決意があった。
僕は親子愛というものに大変弱く、人類最弱の涙腺を誇るのですが、それはもしかして虚しさから来るものではないだろうかとふと思いました。
桜桃忌と呼ばれる太宰先生の命日(正確には死体が発見された日)は6月19日。
4年位前に一人でお墓参りに行き、フレッシュネスバーガーを食べて帰った。
その時は「晩年」を読んでいました。
四月忘れ
なんでこんなに寒いんでしょうか、もう4月だっていうのに。桜も咲き乱れてるっていうのに。
でもよく考えると僕は毎年この季節は「4月なのに寒い」って言ってる気がする、毎年この季節になると「今年はなんでこんなに寒いの?」って言ってる気がする。
おそらく誰かが僕らの記憶を抜き取っているのだろう、記憶をなくした僕らは毎年この季節になると「なにこの寒さ!」って言うんだろう。
記憶を抜き取った誰かはおそらくそんな僕らの事を遠巻きに見て笑っている、クスクスと笑いながら見ている。毎年恒例の行事なのだろう。
それは「四月忘れ」と呼ばれていて、伝統的な行事なのだろう。「四月忘れ」を行うのは彼らの中で今年成人を迎える者達で、ひとつのイニシエーションとして行われるのだろう。老人達は「今年の四月忘れも無事に終わりましたね」とか「最近の若いもんは記憶の抜き方がだな…」とか講釈を語るのだろう。調子に乗った心ない若者がいい加減に記憶を抜くのだろう。それは由々しき問題として議論になり、罰則を設けるかどうかで頭を悩ませるのだろう。結局はうまく記憶を抜けたらお小遣いとしていくらかが渡されるというゆとり方針が採用されるのだろう。その心ない若者によって記憶を曖昧に抜かれたのが僕なのだろう。
という事でしばらくはとても寒いのでお気をつけください。
でもよく考えると僕は毎年この季節は「4月なのに寒い」って言ってる気がする、毎年この季節になると「今年はなんでこんなに寒いの?」って言ってる気がする。
おそらく誰かが僕らの記憶を抜き取っているのだろう、記憶をなくした僕らは毎年この季節になると「なにこの寒さ!」って言うんだろう。
記憶を抜き取った誰かはおそらくそんな僕らの事を遠巻きに見て笑っている、クスクスと笑いながら見ている。毎年恒例の行事なのだろう。
それは「四月忘れ」と呼ばれていて、伝統的な行事なのだろう。「四月忘れ」を行うのは彼らの中で今年成人を迎える者達で、ひとつのイニシエーションとして行われるのだろう。老人達は「今年の四月忘れも無事に終わりましたね」とか「最近の若いもんは記憶の抜き方がだな…」とか講釈を語るのだろう。調子に乗った心ない若者がいい加減に記憶を抜くのだろう。それは由々しき問題として議論になり、罰則を設けるかどうかで頭を悩ませるのだろう。結局はうまく記憶を抜けたらお小遣いとしていくらかが渡されるというゆとり方針が採用されるのだろう。その心ない若者によって記憶を曖昧に抜かれたのが僕なのだろう。
という事でしばらくはとても寒いのでお気をつけください。
mother
らっぺさんの卒業制作のお手伝いをさせて頂きました!
作ったのはもう2ヶ月以上前かな…
僕のギターの低音がちょっとぼわっとしてます、お聞き苦しかったら申し訳ないです。
鳴く音
実家の向かいの家に犬が飼われていた。その犬は見るからに育ちが良さそうで、犬種は分からないけどあきらかに「血統書付き」という感じだった。
噂によれば警察犬学校でしっかりとした訓練を受けた後でその家の主人に買われたらしい、僕はエリート犬と心の中で呼んでいた。
とてもよく吠える犬だった、それこそ朝から晩まで、寝る時以外は吠えているんじゃないかってくらい。
エリート犬がまだ小さい頃はそれほど気にならなかったが、成長するにつれ鳴き声も大きくなっていった。
犬が吠えるのは当然で、多少うるさいのは仕方ない。というのがご近所の総意だったと思う。
それでもそのエリート犬の吠え方は度を超えていた。
そのお家の奥さんやご主人も躾に手を尽くしたが、一向に鳴きやむ事はなかった。
うるさい思いをしていた近所の住人より、うるさい思いをさせてしまっているその家のご主人と奥さんの方が辛かったと思う。
ある日そのエリート犬はどこかに連れていかれ、数日して戻ってきた。
戻ってきた時にはエリート犬は声帯を取られていた。
彼は「ハウハウ」という音にならない音で吠えていた。
咳をするような音だった。
それでも朝から晩まで吠えつづけた。
僕は時々その家の柵から手を伸ばして撫でたりして遊んでいた。
今でも時々思い出す、彼は何に対して吠えていたのか。
嫌な思いをしていたのか、何かを教えたかったのか、意味なんてなかったのか。
そんなことを考えているうちに一日なんて簡単に終わるね。
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